2024年6月20日付で、IUCr(国際結晶学連合)の学術誌 Journal of Synchrotron Radiation誌に論文が掲載されました(Open Access).
放射光X線パルスを用いて時間分解分光を行うには,放射光と同期したレーザーシステムが必要です.放射光施設においてレーザーシステムが併設されたビームラインは限られており,現地での調整も非常に大変です.本論文では,放射光と同期可能で,簡単に持ち運べるフェムト秒ファイバーレーザーシステムを開発し,その性能を評価しました.本システムを用いることで,レーザーシステムが併設されていないビームラインでも,レーザーと組み合わせた実験が行えるようになります.また,大学内の実験室で測定試料の設置やレーザーの調整を済ませてから放射光施設に持ち込むことで,すぐに実験を始めることが可能になるため,限られたビームタイムの有効利用にもつながります.
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